里山の循環を軸にした農業

こんにちは。yorisou farm enの平井です。
このブログでは、自然農夫が畑作業をしていて感じたことや、自然農の考え方などについて発信しています。

3月20日、二十四節気の「春分」を迎えました。
昼と夜の長さが同じになり、自然をたたえ、生物を慈しむ日とされています。
そして私たちが住む小豆島でも、もう間もなく桜の開花が始まるそうです。
今年は3月23日前後とのこと。
農業をするまでは、「そうなのか~」ぐらいにしか感じていなかった桜の開花時期。
自然の中で、多くの種類のお野菜を育てていると、「椎茸の植菌は桜が咲くまでに」「桜が咲いたらイモ伏せを」など、
何かしらの作業の目安として捉えることが多く、農夫としては「桜咲くのもうちょっと待ってー汗」
と思ってしまうようになりました。

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さて、といっても3月も後半戦。
三寒四温といった気候をなぞるように寒い日と暖かい日が混在する今日この頃ですが、
農業としては「農繁期」突入です!
2月下旬ごろからの怒涛の種まきラッシュ、これからは定植祭りが開催されます。
賑やかになってくる育苗ハウスを見、改めて今期のスタートを感じるとともに震える農夫であります。

yorisou farm enでは、年間約60種類のお野菜を育てております。
そのほとんどが「固定種」で、ほぼすべてのお野菜の栽培を種からスタートさせます。
畑に直播きするものもありますが、だいたいは育苗ハウスにて育苗後に定植。
見学会などで驚かれる方も散見されますが、種をまく「育苗培土」も自分たちで作っています。
保水性・排水性・肥料分などを考え、畑の土に腐葉土、籾殻燻炭、ぼかし等をブレンド。
ああでもないこうでもないと言いながら、少しずつ配合割合を試行錯誤しております。

畑の土は言わずもがなですが、その他に使うものも基本は小豆島産。
腐葉土は冬の間に収集した落葉広葉樹の落ち葉を堆肥枠にて腐葉土化させたもの。
ぼかしは日々精米する際に出る米ぬかと、畑の草刈り時に刈った刈草で仕込む。
籾殻燻炭だけは籾殻をいただき、燻炭にしています。(今年からは米作りがスタートするので、全てまかなえそう!)

里山の循環、自分たちの生活の循環、そして命の理を尊重し、その惠を使わせてもらいながら農業にあたる。
そこで出来たものを食し、糧とし次の生にまわす。
そう考えると、一つ一つの命は、やはり個々別々であり一体。(あれ、先月も書きましたか…!?)

なかなか日々の生活に忙殺されていると感じにくいですが、今いる環境を再認識し、その惠に気づき、
感謝することができるきっかけになる春分になればいいな、と思う農夫でした。

今月も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
また来月20日、更新しますね。


↑なんとかイモ伏せ完了!

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